
朝一番に登壇する大綱質疑は開始時間が明確なので、傍聴に来てくださる方には好都合です。長曽根団地管理組合の方々姿も見えました。
最初に議論したのは、その市営長曽根団地で最近発生したドアクローザーの修繕費用についての話です。木造市営住宅を建て替えて同団地が開設されたのは、1997年。2020年(築後23年)に入居したCさん宅の玄関扉のドアクローザが今年3月に不具合を発生。管理センターの紹介業者が取り替えに来て、2万2千円を支払いました。
しかし、新築以来28年間使い続けられた玄関扉付属器具の修繕代全額を入居5年目の自分が負担しなければならないのは腑に落ちません。管理組合が調べてみると、通販で購入して自身で取り替えた人や、油漏れを我慢しながら取り替えていない住民がいることも判明しました。
原因は、堺市がドアクローザーの修繕負担区分を入居者と定めていることです。ご相談を受け、市当局に調査を求めたところ、20政令市のうち12市は市側が負担し、政令市のある道府県15でも入居者負担としているのは5県だけでした。
大阪府営や府供給公社、URでも管理者が負担していますから、堺市の公営住宅に住んでいる市民のうち、市営住宅の居住者だけが不合理な扱いを受けているのです。また、実際には、修繕・取り替えの件数は僅かであることも分かりました。
公営住宅法は低額所得者に低廉家賃の住宅整備をすること、適正・合理的な管理を行うことを定めています。同法の規定からも改善すべきだと迫ったところ、所管する建築都市局長が「早急に負担区分の見直しを検討する」と答弁しました。
URは、火災時の延焼防止の役割などもあるドアクローザーの修繕は勝手にしないように入居者に求めています。「至急に負担区分を改め、然るべき期間に遡って実施する」よう重ねて求めました。


