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《2025.9.20
9月20日(土)今日も朝の気温は快適です。曇りがちの一日でした。24.5℃~31.8℃。

HPVワクチンをめぐる健康福祉委員会の議論では、堺市医師会が作成したチラシについても疑問を呈しました。「ストップ子宮頸がん」の文字に続いて、「子宮頸がんはワクチンで予防できます」と書かれている宣伝文のことです。
厚労省が保護者向けに作成(2014年)した文書には、「子宮頸がん予防ワクチンは新しいワクチンのため、子宮頸がんそのものを予防する効果はまだ証明されていません」と記されています。その後に作成したリーフレットでも、「引き続き評価が行われている」としていますから、堺市医師会の「予防できます」は厚労省見解と異なるのです。
にもかかわらず、このチラシは昨年、市立堺高校の全生徒に配布されました。その際に市教委は「男性も中咽頭がん等への効果が期待できる」と伝えたそうですから、高校生たちは二重の誤情報を与えられたことになります。
私の指摘に市当局は「表記が誤っていた」と認めました。そんなものを全生徒に配布するように指示した市教委の責任についても、改めて問わなければいけないと思っています。
なお、厚労省リーフレットには、「がんそのものを予防する効果があることもわかってきています」との記述もあるのですが、その根拠は示されていません。この点について、隈本邦彦・江戸川大学教授は、「国内の大規模な疫学研究を2本あげ、「前がん病変に対するHPVワクチンの有効性を統計的有意差をもって示せなかった」、「統計的に有意な有効性を示せなかった」などの研究結果を紹介されています。
堺市医師会や病院機構理事長は、接種率を上げるべく前のめりで、厚労省が示していない「?情報」を市民に提供しているのではないでしょうか。堺市は、再発信してはなりません。

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